価格が上がるタイミングは?トナー買取の相場が動く要因と季節性

トナーの価格相場が動く要因

プリンターのトナーは、使い切れずに余ったり、機種変更で手元に残ったりすることがあります。未使用のまま保管しているうちに「今が売り時?」「待てば高くなる?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

実は、トナーの買取価格は常に一定ではなく、売却のタイミングで査定額に差が出る場合も珍しくありません。

この記事では、トナーの価格がどのように決まるのか、相場が上がる時期・下がる時期を含めた季節的な傾向について、わかりやすく整理して解説します。

そもそもトナー買取相場の決まり方とは?

トナーの買取価格は、「新品かどうか」だけでは決まりません。市場の需要と供給、メーカーや型番の人気、保管状態など複数の要素が相場に影響します。まずはその基本的な仕組みを見ていきましょう。

需要と供給のバランスで決まる場合

トナーの買取価格には、需要と供給の関係が大きく影響します。

企業や事業所で印刷需要が高まる時期には、相対的に消耗品であるトナーのニーズも増加。逆に、印刷量が減る時期にはトナー買取業者の買取量も控えめになり、買取価格は下がる傾向があります。

在庫量と市場の安定性で決まる場合

買取市場に流通している在庫量も、需要と供給を左右する重要なポイントです。 ある型番が多く出回れば市場価格は下がり、逆に流通量が限られていれば高値が維持されやすくなります。これは中古市場の基本的な構造と同様です。

一方で、その後に市場在庫が減ると、徐々に相場が戻っていく——こうした波が年間を通じて何度か訪れます。

メーカー・型番・純正/汎用品の違いで決まる場合

同じ「未使用トナー」でも、メーカーや型番によって買取価格には差があります。 特に純正トナーは再販需要が安定しており、国内では Canon・EPSON・RICOH・富士フィルム系 などの主要メーカー品が中心です。

一方、互換トナーや再生トナーなどの汎用品は、買取を断られる場合も多く、在庫の変動が激しい傾向にあります。こうした商品の相場は、再販先や需要の変動に敏感に反応します。

また、型番による需要差も大きい要素です。たとえば、オフィスでよく使われるA3複合機向けのトナーは取引量が多く、相場も安定して推移しやすいですが、特定業務向けの機種や生産終了モデル用のトナーは、在庫が少なくなるとその希少性から価格が急上昇するケースもあります。

保管状態・製造年月の影響で決まる場合

トナーの品質は、長期間の保管状態にも左右されます。 パッケージが未開封であることはもちろん、直射日光や湿気を避けて保管されているかどうかも、査定時に考慮されます。

メーカー純正トナーには製造年月が印字されていることが多く、一般的には製造から1~2年以内の未使用品が高く評価される傾向です。 逆に、外箱の汚れや型番ラベルの剥がれ、封印シールの破損などがあると、査定額が下がる可能性があります。

また、複数本まとめて査定に出す場合、全てのトナーが同一型番・同一状態であるかどうかも重要です。セット単位で再販できるものは取引がスムーズで、価格も安定しやすいという特徴があります。

ここまでが「相場がどう決まるか」という基本の仕組みです。

では実際にトナーの価格が上がる・下がるタイミングを紹介していきます。

トナーの価格が上がる主なタイミングとは?

トナーの相場は、年間を通じて緩やかに上下を繰り返します。 価格が「上がりやすい時期」には一定のパターンがあり、それは企業活動やオフィス環境の動きと密接に関係しています。 ここでは、特に相場が上向きになりやすい代表的なタイミングを整理します。

決算期・年度末(2〜3月)は買取需要のピーク

多くの企業では3月が決算期です。 この時期は、帳票・報告書・契約関係などの印刷物が増え、トナーの使用量が一時的に増加します。 そのため、再販市場でも在庫を確保したい業者が増え、相場がやや上昇する傾向があります。

また、年度末はオフィス機器の入れ替えや棚卸しが行われるタイミングでもあります。 古い複合機を廃棄し、新しい機種に切り替える際、未使用トナーがまとまって発生します。 この時期は「売る側も増える」一方で「買う側も増える」ため、流通全体の動きが活発化します。 市場の取引量が増える=相場が上がる、というのが春先の特徴です。

実際、業者によっては2〜3月の取引が年間全体の20〜25%を占めることもあります。 それだけ需要が集中する時期といえます。

新年度・新機種導入期(4〜5月)は旧型トナーに一時的な需要

新年度を迎える4〜5月は、オフィスの人員体制や設備が刷新される時期です。 新しい複合機を導入する企業が増える一方で、旧型機を使い続ける法人も一定数あります。

この時期には、メーカーのモデルチェンジ前後にあたることも多く、旧型機対応トナーが一時的に高騰するケースがあります。 特に「後継機が出ると旧型トナーの流通が止まる」と予測される場合、在庫確保を目的に業者間での仕入れが増えるのです。

ただし、この上昇は短期間で終わることが多く、数週間〜1か月程度で相場が落ち着きます。 つまり、4〜5月は“限定的な高値期”といえます。

ボーナス期・繁忙期(6月・12月)に一時的な上向き

6月と12月は、企業のボーナス支給や半期・期末にあたる時期です。 この前後では、業務報告書や取引先への資料作成など、印刷量が一時的に増える傾向があります。 同時に、事務機器の入れ替えや在庫整理も活発化するため、市場が再び動きやすくなります。

特に12月は「年末整理」として社内備品の棚卸しを行う企業が多く、 未使用トナーをまとめて売却するケースも増えます。 供給が増える反面、再販側の需要も高まるため、全体としては価格が安定または微増傾向となることが多いです。

トナーの価格が下がる/動きにくくなる時期

トナーの相場は年間を通じて波がありますが、「価格が下がりやすい」または「動きが鈍くなる」時期も存在します。 この背景には、オフィスの稼働状況や季節的な要因、そして市場在庫の動きが関係しています。 ここでは、相場が落ち着くタイミングを具体的に見ていきます。

夏季(7〜8月)は需要が減少しやすい

夏のボーナス期を過ぎると、7〜8月は企業活動が一時的に落ち着く傾向があります。 特に中小企業では夏季休暇に伴い印刷量が減るため、トナー需要も自然と低下します。

買取業者の仕入れもこの時期は控えめになりやすく、全体的に相場が下向きで安定します。 同時に、物流面でも夏季は一部の出荷・保管コストが上がることから、仕入れよりも在庫調整を優先する傾向が見られます。

そのため、7〜8月は「急激な下落はないが、価格が動かない期間」として捉えられます。 秋口に向けて市場が再び活発化するまでの“静かな時期”です。

年末年始(12月下旬〜1月)は一時的な停滞期

12月上旬は在庫整理の動きで相場が上がる一方、 年末年始(12月下旬〜1月上旬)は業務が停止するため、取引自体が少なくなります。

業者の営業日も短くなり、実質的に市場の動きが鈍化するため、 価格も一時的に下がるか、あるいは査定額が据え置かれるケースが多く見られます。

年明けからは徐々に業務が再開され、再販需要が戻るため、 この時期の下落は長く続かず、短期的なものといえるでしょう。

このように、トナー相場が下がる時期は「需要が減る」「供給が増える」どちらか、 またはその両方が重なることで起こります。 価格が大きく崩れることは少ないものの、動きが鈍くなる時期を知っておくことで、 売却の判断を冷静に行いやすくなります。

価格変動を生む“外部要因”にも注目

トナーの相場は、業界の外側にある経済的な要因や社会的な動き(=外部要因)にも左右されます。 ここでは、買取価格に影響を与える主な外部要因を整理します。

為替相場や原材料価格の変動

トナーは海外で製造されているものが多く、為替レートの影響を受けやすい商品です。 特に円安が進むと、輸入コストが上昇し、新品トナーの販売価格も高くなる傾向があります。 結果として、中古・未使用品の相場も連動して上がることがあります。

たとえば、2022年後半〜2023年にかけて円安が進行した時期には、 一部の純正トナーの新品価格が10%前後上昇し、それに合わせて中古市場でも買取単価が引き上げられました。 このように、為替は直接的な要因ではないものの、全体の価格帯を底上げする影響を及ぼします。

また、トナーの原料である樹脂や顔料、プラスチック容器などの原材料価格が上がると、 メーカーの生産コストが上昇し、これも間接的に市場価格へ反映されます。

物流コスト・供給網の影響

トナーは重量があり、かつ精密部品を含むため、保管や輸送にもコストがかかります。 燃料費の上昇や物流網の混乱は、商品の流通コストを押し上げる要因となります。

2020年以降のコロナ禍や世界的な輸送遅延では、 一部のメーカーで納期が遅れ、新品トナーの供給が一時的に不足しました。 その結果、未使用品の買取相場が一時的に上昇した事例もあります。

物流や供給体制の変化は、一見関係のない要素のように見えますが、 入手が難しくなると中古市場の価値が高まり、結果的に買取価格にも反映されやすくなります。

働き方や印刷需要の変化

近年では、テレワークやペーパーレス化の進展により、 オフィスの印刷量が年々減少傾向にあります。 その一方で、自治体・医療機関・教育現場などでは紙の資料需要が依然として高く、 分野ごとに需要の差が明確になってきました。

このような「印刷需要の変化」は、市場全体の相場にも長期的な影響を与えます。 たとえば、個人向けプリンター用の小型トナーは取引数が減る一方、 業務用A3複合機用のトナーは安定的に需要が続いています。

こうした需要構造の変化を背景に、 今後も法人向けトナーの買取価格が比較的安定しやすいと考えられます。

このように、外部要因はトナーの価格変動を引き起こす“環境要素”として無視できません。

価格をチェックする際の注意点と情報の見方

トナーの買取価格を調べると、インターネット上にはさまざまな価格表や比較サイトがあります。 しかし、それらの情報はあくまで「参考値」であり、実際の査定額と必ずしも一致するわけではありません。 ここでは、相場を確認するときに気をつけたいポイントを整理します。

ネット掲載価格は目安として見る

多くのサイトで公表されている買取価格は、その時点での目安として設定されているものです。 相場はメーカーの供給状況や市場在庫によって日々変動するため、 掲載から数週間で価格が上下することも珍しくありません。

また、価格表には「状態が良好な未使用品」「外箱あり」「期限内の製造品」などの前提条件がある場合が多く、 実際の査定ではそこから数%〜10%程度の増減が生じることもあります。

そのため、ネット情報を見る際は、「型番別の相場感をつかむもの」と考え、目安として見るにとどめておくのが現実的です。

まとめ|トナー相場の変動を知って、後悔しない売却判断を

トナーの買取価格は、単に「需要があるかないか」だけではなく、 年度の切り替え・印刷需要の変化・為替や原材料価格など、 さまざまな要因の影響を受けています。

年間の流れで見ると、決算期や新年度といったオフィス環境が動くタイミングが もっとも市場が活発になり、相場が上がりやすい傾向があります。 一方で、夏季や年末年始は印刷需要が落ち着き、価格も安定または緩やかに下がる時期になります。

こうした季節性や外部要因を理解しておくと、 「今が売り時かどうか」を冷静に判断できるようになります。 短期的な数字の変動に振り回されるよりも、 年間を通じた相場のリズムを知ることが、結果的に納得のいく取引につながるでしょう。

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