主要メーカーの高額査定が期待できる売れ筋トナーは?

トナーの買取市場の現状
近年、プリンターの普及とともに、不要になったトナーが企業や個人の間で増えており、買取市場は急速に成長しています。その背景には、トナーが未使用で保存状態も良ければ新品と同等の価値を保てるという特性があります。メーカー純正品のトナーは特に人気が高く、型番や対応機種によっては1本あたり数千円〜数万円の買取価格が付くこともあります。企業が抱える在庫を現金化できるうえ、環境にもやさしいリユースの形として利用が広がっています。
企業だけでなく、個人ユーザーも自宅プリンターの買い替え時に余ったトナーを買取に出すケースが増えています。Amazonや量販店で購入した状態の良い純正品の未開封トナーであれば、高額で売れる可能性があるため、正しいトナーの売り方を知っておきましょう。
主要メーカー別のトナー買取価格と特徴
トナーの買取価格は、メーカー・型番・外箱の痛み・製造日・需要のバランスによって大きく変わります。ここでは、主要メーカーごとの傾向と、買取価格の目安を紹介します。
Canonのトナー
Canon(キヤノン)は、業務用・家庭用ともにプリンターのシェアが高く、トナー買取市場でも常に上位に位置します。特に人気があるのは「カートリッジ519」「カートリッジ322」といったシリーズのトナーです。
これらが人気なのは、モノクロ複合機「Satera」シリーズというオフィス普及率の高いプリンターに対応するトナーであるため、需要が高い点にあります。
未開封・箱付きの純正品であれば、1本あたり2,000〜8,000円前後の買取価格がつくこともあります。法人でまとめて売却する場合、1箱あたりの単価がさらに上がる傾向も。
EPSONのトナー
EPSON(エプソン)は、家庭用インクジェットの印象が強いものの、実はビジネス用レーザープリンター分野でも高いシェアを持っています。特に「LPC3T35」「LPC3T33」は法人向けプリンター「LP-S」シリーズに対応しているため人気です。
純正未使用であれば、1本あたり1,500〜6,000円前後で取引されるケースが多いです。ブラックはもちろん、シアン・マゼンタ・イエローのセットでまとめて売ると査定額がアップする傾向があります。
EPSON製トナーは、互換品やリサイクルトナーも多く流通しています。査定に出しても互換トナーやリサイクルトナーは、買取不可または純正に対して買取金額が大幅にさがってしまうため、純正品であることの証明がポイントです。箱に貼られているシールや封印ラベルが破れていないかどうかを必ず確認しましょう。
富士フイルム系のトナー
富士フイルム系のトナーは、オフィス用として常に高い需要があります。主に複合機向けのトナーで、「CT202676」「CT201918」「CT203384」などの型番が安定した需要を持ちます。
富士フイルム系トナーは法人需要が中心で、1本あたり3,000〜10,000円と安定して高値がついています。なかでも、カラートナー4色セットでの買取依頼は非常に多く、セット販売が高値のカギになります。
このメーカーの特徴は、トナーごとに対応機種が細かく分かれている点です。型番1桁のちがいで対応機種が異なる場合もあり、査定の誤差が出やすいため、型番を正確に伝えることで、そういったトラブルを防げます。
Brotherのトナー
Brother(ブラザー)は、小規模オフィスや在宅ワーク用途で人気のあるプリンターを多く展開しています。トナーでは「TN-293」「TN-291」「TN-296」シリーズなどが人気のプリンター機種である「HL-L3230CDW」に対応しているため、特に高値で取引されています。
相場としては、1本あたり1,500〜5,000円前後。純正・未開封・外箱の状態が良ければ査定額が上がります。
1つ注意点としては、Brother製のトナーは互換トナーも多く存在しています。そのため外箱や本体のシールはできるだけきれいに保管して、純正品であることを証明できるようにしておきます。
RICOHのトナー
RICOH(リコー)は、オフィス向け複合機で根強い人気を誇るメーカーです。トナーの流通量も多く、型番による買取価格の差が大きいのが特徴です。
代表的な高額買取対象は「C830」「C710」「C740」などのシリーズで、法人向け複合機「imagio」「IPSio」「RICOH IM」シリーズに対応しています。新品未開封なら1本あたり4,000〜12,000円前後と、主要メーカーの中でもトップクラスの価格帯を誇ります。
その他のメーカー
主要5社以外にも、NEC、OKI、HP、Panasonicなどのトナーも一定の需要があります。特にHPの純正トナー(例:CF226A、CF410Xなど)は海外需要が高く、買取価格が上がりやすい傾向にあります。
ただし、マイナー機種や生産終了モデルの場合は、需要の減少により査定額が大きく下がることも珍しくありません。反対に、現在でも現役で使われている業務機種対応のトナーは、査定額が高くなる傾向があります。
トナーを高価買取してもらうためのポイント
複数の買取業者に見積もりを依頼する
トナーを少しでも高く売るには、まず『相見積もり』を取ることが重要です。トナーの買取価格は業者によって大きく異なり、同じ型番でも1,000円〜3,000円以上の差が出ることも珍しくありません。
特に、業者ごとに得意とするメーカーや在庫状況が違うため、1社だけに絞るのは損をしてしまうこともあります。 例えば、Canon製に強い業者がEPSONの査定では平均的、というケースもあります。
買取実績のある業者を選ぶ
「どこで売るか」は、価格と同じくらい重要です。 トナー買取は専門知識が必要で、製品の型番・プリンターとの互換性・市場需要を正しく把握できる業者ほど、査定の正確さと価格の安定性が高い傾向にあります。
トナー買取の専門業者で、過去の買取実績をHPなどで公表している業者は信頼度が高く、査定基準も透明です。
一方で、一般的なリサイクルショップやオークション代行では、トナーの価値を正確に判断できず、低価格での買取になる可能性もあります。 トナーを買取に出す際には、専門性の高いトナー買取業者の中から業者を選ぶようにしましょう。
時期や市場価格を意識する
トナーの買取価格は、時期によっても変動します。 特に、年度末(2〜3月)や新年度(4〜5月)は、企業のプリンター入れ替えが増えるため、需要が高まり買取価格も上がる傾向があります。
反対に、在庫が過剰になりやすい夏や年末は価格が下がることもあります。 また、メーカーが新モデルを発表すると旧型トナーの需要が一時的に減少するため、早めの売却が有利です。
一部の業者では「価格保証期間」を設けており、見積もり後に一定期間内であれば価格を固定してくれるサービスもあります。 売り時を逃さないために、相場を定期的にチェックしましょう。
パッケージと状態に注意
査定で最も重視されるのは「状態」です。 トナーはデリケートな部品であるため、外箱の破れ・日焼け・ラベル剥がれがあると保存状態が悪いと判断され、減額される場合があります。
特に、純正トナーの外箱に貼られた「未開封シール」や「ホログラムシール」が破損していると、中身が未使用でも「開封扱い」となり、買取対象外になることもあります。
保管時は直射日光や高温多湿を避け、水平な状態で積み重ねて置いておくのが理想的です。 また、箱にメモや社名スタンプが押されている場合も減額要因になるため、査定前にチェックしておくのもよいでしょう。
トナー買取の際のおすすめの買取方法
自宅から手間なく売れる「宅配買取」
「店舗までもっていく手間がめんどうくさい…」という方には、宅配買取が最も便利です。 自分でダンボールにトナーを詰めて送るだけで、査定から入金までがすべて完結します。事前に連絡すると、発送用の箱や伝票を無料で用意してくれる業者も多く、梱包して送るだけで完了するため、忙しい方でもスムーズに手続きできます。忙しい方や近くに買取店舗がない方に人気があり、特に個人の自宅や小規模オフィスなどでは定番の方法となっています。
利用する際は、事前に「型番」「数量」「外箱の状態」「純正品か互換品か」などを業者に伝えておくと、査定がスムーズに進み、金額の誤差も少なくなります。
また、複数メーカーのトナーが混在している場合は、メーカーごと・型番ごとに仕分けておくと、査定時間が短縮され、より正確な見積もりを受けやすくなります。 業者によっては、未開封品を優遇して高価買取してくれることもあるので、外箱の状態を保っておくこともポイントです。
即日現金化ができる「店頭買取」
「できるだけ早く現金化したい」「対面で相談しながら売りたい」という場合には、店頭買取がおすすめです。 店頭買取は、持ち込んだその場で査定してもらえるため、即日現金化できるケースがほとんどなことがメリットの1つです。トナーの数量が少ない場合や、近くに店舗がある方におすすめの方法です。
直接スタッフと話しながら査定を進められるので、「この型番は今どのくらいの相場か」「多少の箱潰れがあっても買い取ってもらえるか」など、気になる点をその場で確認できるのもメリットです。
ただし、店舗によって受付時間や定休日、持ち込み対応時間が異なるため、事前に営業時間を確認しておくと安心です。 法人で大量のトナーを持ち込む場合は、駐車場の有無や車両での搬入が可能かどうかも事前にチェックしておくとスムーズです。
大量在庫や法人向けに便利な「出張買取」
倉庫や事務所に大量のトナーを保管している場合や、梱包・発送の手間を省きたい方には出張買取が最適です。 出張買取は査定スタッフが自宅や倉庫、事務所まで直接来てくれる買取方法のことで、その場で査定から現金化まで進められるため、作業時間を大幅に削減できます。
「箱詰めする時間がない」「型番が多すぎて整理できない」といった悩みにも柔軟に対応してくれる業者が多く、法人での在庫処分やオフィス移転時の整理などに特に重宝します。 事前に日程を調整するだけで対応できることがほとんどなので、スケジュール管理もしやすく、忙しい方でも手間なく進められます。
また、出張買取では、数量や状態によっては買取額の交渉がしやすい場合もあります。 特に倉庫整理や大量在庫処分の際は、まとめて査定を依頼することで、高価買取につながります。
目的に合わせた最適な買取方法を選ぼう
どの買取方法にもメリットがあり、ライフスタイルやトナーの数量によって最適な選択肢は異なります。 少量なら「店頭買取」でスピーディーに、手間をかけずに済ませたいなら「宅配買取」、そして大量の在庫を一度に処分したい場合は「出張買取」がおすすめです。 自分の状況に合わせて上手に活用すれば、効率よく、そしてお得にトナーを現金化できます。
期限切れ・開封済みトナーは買取り可能?
期限切れのトナーの買取
トナーには使用期限が明記されていない場合が多いです。しかし、いつまでも使えるというわけではなく、メーカーやその商品ごとに「製造から1年~2年半」といわれています。
こういった期限切れトナーは、買い取ってもらえる場合もありますが、大きく査定額が下がってしまう可能性が高いです。 また、買取できるかどうかは、業者によって基準が異なるため、期限切れが心配な場合は、事前に問い合わせてみるのがおすすめです。
開封済みのトナーの買取
開封済みのトナーは、基本的に買取不可とされる場合が多いです。 理由は、真空パックの梱包ビニールを剥がすと、空気や湿気の影響で内部の粉末(トナーパウダー)が劣化が進むため、再利用できる保証がないためです。
しかし、一部の業者では「開封済みでも未使用なら可」とするケースがあります。 例えば、誤って箱を開けただけで実際にはプリンターに装着していない場合などです。
大きく減額されてしまうことはほぼ間違えありませんが、まずは業者に相談してみましょう。
インク漏れがある場合でも買取可能か
トナー内部の袋が破損している場合や、粉漏れが広範囲に及ぶ場合は、こちらもほとんどの業者で買取不可です。 破損部品がごく軽微であったり、人気が高いシリーズのトナーであったりすれば、買い取ってもらえる可能性もあるので、あきらめずにいくつかの買取業者に問い合わせてみましょう。
まとめ
トナーを高く売るためには
- メーカー
- 保管状態
- 売るタイミング
- 業者選び
の4つのポイントを押さえることが重要です。
Canon・RICOH・富士フイルム系といった大手メーカー製の純正トナーは特に需要が高く、1本あたり数千円〜1万円以上の査定が期待できます。 一方で、EPSONやBrotherなどの家庭用・中小規模オフィス向けトナーも安定した人気があり、同じメーカーの複数トナーをまとめて売ることで、査定額アップが狙えます。
また、買取価格は時期によっても変動します。年度末や新年度など、企業のプリンター入れ替えが多い時期は高値がつきやすいため、早めの売却を検討するのが得策です。
査定に出す前には、外箱の状態を確認し、未開封であることをしっかり伝えること。複数の業者に見積もりを依頼し、トナー買取の専門業者に依頼するのが良いでしょう。
トナーは、適切な方法で売却することで予想以上の価格がつくこともあります。高く売るためには、売却のポイントを押さえておくことが大切です。
























