互換トナーとは?メリットとデメリットを詳しく解説

互換トナーとは

互換トナーとは、プリンターメーカーが製造した純正トナーではなく、他社が純正品と互換性をもたせて開発・製造したトナーカートリッジのことです。部品もトナーもすべて新品で構成されており、純正品と同様にプリンターに装着して使用することができます。メーカー純正ではないため、価格が抑えられている点が最大の特徴です。

互換トナーの使用や販売自体は合法ですが、互換トナーが純正品と誤認されるような表示や販売方法、純正品に搭載された特許技術を侵害する場合などは法的問題が生じることもあります。

コスト削減を目的に、多くの個人事業主や中小企業で導入が進んでいますが、品質や保証、再販性などについては純正品とは異なる扱いになるため、それぞれの特性を理解したうえで選択することが重要です。

純正トナーとの違い

プリンター用トナーには「純正トナー」と「非純正トナー」があり、互換トナーは後者に含まれます。

純正トナーは、リコーやキヤノンなど、プリンターメーカーが自社の機種との完全な互換性を保証し、安定した品質を提供することを特徴としています。また、通常はプリンター本体のメーカー保証の対象となります。安心感がある分、価格は高めに設定されています。

一方、互換トナーは、純正品に比べて安価に入手できることが多いですが、製造元がプリンターメーカーではないため、純正品とは異なり、メーカーによる動作保証の対象外となる場合があります。また、製品によっては純正品と比べて印刷品質や耐久性にばらつきが見られることもあります。そのため、互換トナーを選ぶ際には、信頼できる製造元や販売業者を選ぶことが非常に重要です。

互換トナーの選び方

互換トナーの品質を判断する基準の一つとして、規格認証の取得状況を確認する方法があります。

  • ISO9001(品質マネジメントシステム): 高品質な製品を提供するための管理体制が整備されていることを示す国際規格です。純正品を含む多くのメーカーが取得しています。
  • ISO14001(環境マネジメントシステム): 環境への配慮がなされた製品であることを示す国際規格です。こちらも純正品を含む多くのメーカーが取得しています。
  • STMC認証: トナーカートリッジの印刷品質や耐久性といった性能を評価するための国際的な基準です。一部の純正品や互換トナーがこの認証を取得しています。

また、各トナーカートリッジの印刷可能枚数は、以下の国際標準規格に基づいて計測されています。

  • ISO/IEC19752: モノクロトナーカートリッジがA4サイズの普通紙に何枚印刷できるかを測定するための国際標準規格
  • ISO/IEC19798: カラートナーカートリッジがA4サイズの普通紙に何枚印刷できるかを測定するための国際標準規格

これらの規格は、純正・非純正に関わらず、トナーカートリッジの性能を比較する際の参考となります。

その他の非純正トナー

海外純正品

「海外純正品」とは、国内ではなく海外市場向けに製造された正規品トナーを指します。製造元は正規メーカーであるため品質面は基本的に信頼できますが、国内保証の対象外である場合があり、万一のトラブル時にはサポートが受けられない可能性があります。

並行輸入品として販売されることもありますが、梱包形態やパッケージ表示が異なることがあるため、購入前に仕様をよく確認することが大切です。

汎用品

汎用品とは、複数のプリンター機種に対応するように設計されたトナー製品です。特定メーカーや機種専用ではないため、価格が比較的安価に設定されている傾向があります。

一方「一部の機種ではうまく動作しない」「印刷品質にムラがある」などのリスクもあるため、あくまでコスト重視の選択肢として検討するのが良いでしょう。

再生品

再生品は、使用済みの純正トナーカートリッジを回収し、内部のトナーや部品を交換・整備したうえで再販売される製品です。通称「リサイクルトナー」とも呼ばれ、環境負荷の軽減という点で注目されています。

品質や安全性は再生業者の技術力に大きく依存するため、信頼できる業者を選ぶ必要があります。中には印刷枚数が少なかったり、プリンターにエラーが出やすくなったりするケースも報告されています。

純正品と互換トナーどちらを選ぶ?

プリンターの使用頻度や用途によって、どちらを選ぶかの基準は異なります。たとえば「業務書類の大量印刷」や「重要書類の作成」が主な目的であれば、信頼性と保証を重視して純正品を選ぶのが安心です。

一方で「社内メモや資料の印刷」や「コスト削減を重視した業務」であれば、コストパフォーマンスに優れた互換トナーを使うことも十分に合理的です。

互換トナーを使用することで費用の削減になる反面、トラブル対応の際にメーカー保証が受けられない場合があるので注意が必要です。

互換トナーのメリット

1.価格の優位性

互換トナー最大のメリットは「価格の安さ」です。純正トナーに比べて30〜70%程度安く購入できるケースもあり、印刷コストの削減に大きく貢献します。プリンターメーカーはプリンターよりも純正トナーを売ることで利益を得ているので、差がつきやすい点でもあります。特に日常的に大量の印刷を行う事業所にとっては、年間で数万円単位の経費削減にもつながるでしょう。

2.入手の容易さ

互換トナーは多くのネット通販サイトや家電量販店で簡単に入手可能です。また、一部の互換トナーはAmazonや楽天市場などで定期購入に対応しており、ストック管理の手間を軽減できます。

また、純正トナーの販売・サポートが終了した後でも入手できるという点でも魅力です。

3.エコロジーな選択

新品であっても互換トナーの製造工程や梱包は、エコロジーを意識しているメーカーも多く、環境負荷の少ない素材や再生可能資源を使用しているケースもあります。また、再生品やリサイクルトナーを選ぶことで「資源の再利用」や「廃棄物の削減」に貢献できます。

互換トナーのデメリット

品質のばらつき

互換トナーの品質はメーカーや製造ロットによって異なる場合があり、印刷品質に差が出ることがあります。たとえば、「色の発色が不自然」「文字がかすれる」「印刷面に粉が付着する」といった症状が見られるケースもあります。

信頼性の高い互換品を選べば問題のないことも多いですが、純正トナーに比べると品質面では安定性に欠ける点がデメリットです。業務で重要な書類を印刷する場合は特に注意が必要です。

メーカー保証の対象外

多くのプリンターメーカーは、純正トナー以外を使用した場合、プリンター本体の保証対象外としています。つまり、互換トナー使用が原因で故障した場合、無償修理が受けられない可能性があるのです。

特に新品購入後の保証期間中は純正トナーの使用を推奨します。保証期間終了後や、ある程度のリスクを許容できる環境であれば、互換トナーの使用を検討してもよいでしょう。

互換トナーの買取はできないことが多い

再販価値の低さ

互換トナーや再生品、汎用品は、未使用であっても買取対象外とされることが一般的です。理由はシンプルで、「再販市場での信頼性が低い」からです。たとえ未開封であっても、品質保証の裏付けがない製品は、他のユーザーに再販売するリスクが伴います。

そのため、買取サービスを利用する場合は、互換トナーよりも純正トナーを選んだ方が資産価値という観点でも有利です。

品質保証の問題

買取業者側にとっては「販売後のクレームや返品リスクを避ける」ため、互換トナーのような非純正品は取り扱わない方針をとっている場合がほとんどです。実際、多くの買取専門店では「純正・未使用品のみ買取可」と明記されています。

まとめ

互換トナーはコストパフォーマンスに優れ、入手のしやすさやエコロジー性など、多くのメリットがあります。一方で、品質のばらつきやメーカー保証対象外といった注意点もあるため、用途に応じて慎重な選択が求められます。

また、互換トナーは原則として買取対象外であることから、不要になった際に売却する予定がある方は、純正トナーを選ぶことが得策です。特に、未使用かつ未開封の純正トナーは高価買取が期待できます。

もしご自宅やオフィスに使用予定のない純正トナーがある場合は、専門の買取サービスを利用してみるのも一つの手です。エコプライスでは、富士ゼロックス、リコー、キヤノン、シャープなど主要メーカーの純正トナーを対象に、手数料完全無料・全国対応でトナー買取を行っています。トナーの処分にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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